1.はじめに
(1)記事の概要
本記事では、電気工事士技能試験を受験する上で、練習材料セットのレンタルサービスが有効であることについて紹介します。
電気工事士技能試験は、電気工事に必要な知識や技術を持つことを証明するための国家資格であり、合格率は年々高くなっていることが知られています。
そこで、合格に向けた効率的な練習方法として、レンタルサービスが注目されています。
レンタルサービスを利用することで、自宅で練習する際に必要な高価な練習材料を手軽に借りることができます。
本記事では、レンタルサービスのメリットや種類、そして練習材料セットのレンタルについて具体的に解説します。
電気工事士技能試験合格に向けて、有効な練習方法を探している方は必見です。
(2)レンタルについての背景
近年、資格取得が求められる業界が増え、多くの人々が様々な試験を受験しています。
その中でも、電気工事士技能試験は資格取得のために受験する人が非常に多く、技能試験の難易度も高いことで知られています。
この試験に合格するためには、試験範囲に沿った練習が必要不可欠です。
しかし、必要な材料や機器を自分で用意するとなると、高額な費用がかかってしまうことが多いため、多くの受験生がレンタルサービスを利用するようになっています。
また、電気工事士技能試験は実技試験であるため、実際の試験で使用される材料や機器を使って練習することが望ましいです。
しかし、自宅で練習する場合には、必ずしも試験条件に近い状況で練習できるわけではありません。
そこで、レンタルサービスを利用することで、受験前に試験条件に近い状況で練習することが可能になります。
また、使用し終わった材料の処理も必要ありませんので、受験生にとっては非常に便利なサービスです。
レンタルサービスを活用することで、費用の面での負担を軽減しながら、効率的な練習ができるようになります。
2.実際に試験を受けた経験から
私は以前、工場に10年ほど働いた経験があり、普通自動車免許以外、何も資格は持っていませんでした。
工場勤務をしていた時、リーマンショックを受けそのあおりで、リストラにあいました。
そのあと、職業訓練校に通い電気科という学科があり、6ヶ月間、訓練校(電気の勉強がメイン)に通いました。
その間に、危険物乙4類、ボイラー技士2級、第二種電気工事士(学科)を取り、その資格のおかげ?でビル管理の仕事に就職出来ました。
就職した後、面接していただいた方に話を聞いたのですが、履歴書で未経験でも資格を持っていれば有利になり、
採用される確率が高いとのことでした。(会社によりますが)
訓練校で電気の技能試験の勉強をしてきましたが、私はあまり手先が器用では無く、技能試験を1回落ち、翌年再チャレンジをし合格しました。
教材や工具など購入したおかげで翌年も使えました。
実技は時間が勝負なので練習はかなり大切です。
教材や工具など購入は人によって違いますが、10年前では、私自身は工具セット&教材セットで約4万円しました。(試験代を入れると約5万円)
正直、私は試験に合格してしまえば、教材や工具など使うことはありませんでした。
工具は家にあると嵩張るし(現在も家の片隅にあります)。仕事で使うかというと仕事場に工具類はあるので、あまり使うことはありません。
特に使用した技能試験の教材は捨てるのにも手間だし、置き場所に困り、お金を払って捨てました。
教材のレンタルであれば、教材のごみを回収してをもらえ、私のときは技能試験の教材は2万円していましたが、レンタルだと9500円(税込)でできます。
一番お金がかかるのが技能試験の教材です。
工具は、技能試験で配線を剥く作業などがありますが、手先の器用な人は電工ナイフでやっていましたが(実際、私はお金がなかったので、1回目の実技試験は電工ナイフで受験しました。)
翌年の実技試験は、私は不器用なのでケチらずホーザン(HOZAN) VVFストリッパーを購入しました。
これがないと2回目も落ちていたと思います。(配線を剥く作業は、電工ナイフと違い、かなり時間短縮になりました。)
工具類はセットで購入するより、単品で購入したほうが安いと思います。(100円ショップやホームセンターなど)
①圧着工具 ウォーターポンププライヤー 電工ナイフ の3種類 は ホームセンター(ネットなど)
②ドライバー(+ -) ペンチ スケール の4種類 は 100円ショップで購入できます。(計440円)
これだけでも技能試験の教材と工具代は1~2万円節約できます。
実技の練習で訓練校で勧められた教材本は10年前もそうでしたが、ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士技能試験すい~っと合格でした。
こちらは本当にわかりやすく、この本1冊があれば技能試験は大丈夫だと思います。
※レンタルサービスを利用した場合、本は必要ありません。(動画などで細かく教えてもらえる為)
3.【電気工事士技能試験】とは
(1)試験の概要
電気工事士技能試験は、電気工事士の資格を取得するために必要な試験です。
試験は、実技試験と筆記試験の2つから成り立っています。
実技試験は、電気工事に必要な技能や知識を実際に行うことで評価されます。
一方、筆記試験は、電気工事に必要な理論や法規などについての知識を問われます。
第一種電気工事士試験は年1回実施されます。
学科試験はCBT方式が8月下旬~9月上旬、筆記方式が10月上旬、技能試験は12月上旬に行われます。
受験手数料はインターネットによる申込の場合10,900円、書面(受験申込書)での申込の場合11,300円となります。
第二種電気工事士試験は年2回実施され、試験の実施時期は、例年、次の通りです。
・上期試験(学科試験:CBT方式4月下旬~5月中旬、筆記方式5月下旬/技能試験:7月下旬)
・下期試験(学科試験:CBT方式9月下旬~10月中旬、筆記方式10月下旬/技能試験:12月下旬)
受験手数料はインターネットによる申込の場合9,300円、書面(受験申込書)での申込の場合9,600円となります。
2023年度(令和5年度)の試験より、筆記試験は名称が学科試験に変更となります。
学科試験にはCBT方式が導入され、筆記方式とCBT方式のうち、どちらかを選択して受験します。
CBT方式でも出題形式はこれまでと同様です。技能試験の形式に変更はありません。
受験にあたっては、材料や道具などを自己負担で用意する必要があります。
難易度については、実技試験は機器や配線の設置、接続などを正確に行う必要があるため、初心者にとっては難しいとされています。
一方、筆記試験は、漢字の読み書きや電気回路の動作原理などについての理解が必要なため、勉強が必要です。
(2)試験の難易度
合格率の推移
第一種電気工事士試験の合格率は、学科試験は40%前後、技能試験は、近年上昇傾向にあり、60%前後です。
合格率(学科) | 受験者数(学科試験) | 合格率(技能試験) | 受験者数(技能) | |
平成29年 | 47% | 38.427 | 63.5% | 24.188 |
平成30年 | 40.4% | 36.048 | 62.7% | 19.815 |
令和元年 | 54.1% | 37.610 | 64.7% | 23.816 |
令和2年 | 52.0% | 30.520 | 64.1% | 21.162 |
令和3年 | 53.5% | 40.244 | 67.0% | 25.751 |
令和4年 | 58.2% | 37.247 | 62.7% | 26.578 |
令和5年 | 61.6% | 33.035 | 60.5% | 26.143 |
※参考:第一種電気工事士試験|一般財団法人電気技術者試験センター
第二種電気工事士試験の合格率は、学科試験は60%前後、技能試験は、近年上昇傾向にあり、70%前後です。
合格率(学科) | 受験者数(学科試験) | 合格率(技能試験) | 受験者数(技能) | |
平成29年 | 59.0% | 112.379 | 68.8% | 81.356 |
平成30年 | 55.4% | 123..279 | 67.4% | 95.398 |
令和元年 | 65.9% | 122.266 | 65.2% | 100.379 |
令和2年 | 65.9% | 104.883 | 72.4% | 72.997 |
令和3年 | 59.1% | 156.553 | 72.8% | 116.276 |
令和4年 | 55.9% | 145.068 | 72.5% | 97.659 |
令和5年 | 59.4% | 134.025 | 71.0% | 95.337 |
令和6年(上期) | 60.0% | 70.139 | 70.9% | 50.668 |
参考:第二種電気工事士試験|一般財団法人電気技術者試験センター
電気工事士技能試験は、実際に過去のデータを見ても、60%~70%の合格率という結果が続いています。
その理由としては、試験内容が専門知識や技術に基づいており、高度な技術力が求められるためです。
また、実践的な問題が多く、試験時間内に正確に解答することが求められます。
さらに、試験会場での緊張感や、周囲の受験者のプレッシャーも影響して、本番でのパフォーマンスに影響を与えることもあります。
ただし、適切な準備をしっかりと行い、試験に臨むことで合格することは十分に可能です。
そのためには、問題傾向や出題範囲を把握し、繰り返し問題演習を行うことが重要です。
さらに、実際の現場での経験や実習を積むことで、理論だけでなく実践的な問題にも対応できるようになります。
試験の難易度が高いため、独学での対策は難しいといわれています。
そのため、専門の教育機関や塾、合格者の指導を受けるなど、適切な指導を受けることも必要です。
ただし、自身の努力と継続的な取り組みが不可欠であることを忘れずに、合格に向けた準備を行っていくことが大切です。
4.【練習材料セットのレンタル】について
レンタルサービスを利用する際の基本的な流れとして、以下のような手順があります。
1.申し込み
まずはレンタルサービスを提供する会社のホームページなどから、練習材料セットのレンタル申し込みをします。
必要事項を入力し、申し込みフォームを送信します。
2.支払い
申し込みが受け付けられたら、レンタル料金を支払います。クレジットカードや銀行振込など、各社で対応している支払い方法は異なります。
3.配送
支払いが確認されたら、練習材料セットが郵送されてきます。一般的には、事前に指定した住所へと配送されます。
4.使用
レンタル期間中は、練習材料セットを使った練習を行います。使用方法に関する説明書が同封されている場合もあるので、必ず読んでから使用しましょう。
5.返却
レンタル期間が終了したら、練習材料セットを返却します。事前に指定された返却方法や場所に従い、返却を行います。
以上が、練習材料セットのレンタルの一般的な流れです。
レンタルサービスを利用する際には、各社の利用規約や注意事項も確認し、適切に利用するようにしましょう。
(2)レンタル時の注意点
レンタルサービスを利用する際には、以下のような注意点があります。
①返却期限の確認
レンタル期間は短期間であるため、期限を過ぎると遅延料金が発生する場合があります。
事前にレンタル期間と返却期限を確認し、必ず期限内に返却するようにしましょう。
②商品の状態の確認
レンタルした商品は繰り返し使用されているため、傷や汚れがある場合があります。
商品を受け取る際には、必ず状態を確認し、損傷や不備がある場合はすぐにレンタル会社に連絡してください。
また、使用中に損傷が発生した場合も、返却前に連絡するようにしましょう。
③保管場所の確保
レンタルした材料は、返却までの期間、自己責任で保管することになります。
使用後は専用のケースに収納し、直射日光や高温多湿、水濡れなどから守る必要があります。
また、借りた材料を他の人に貸借することは、禁止されています。
以上が、レンタルサービスを利用する際の注意点です。これらの注意点を守ることで、トラブルを未然に防ぎ、安心して練習に取り組むことができます。
5.【レンタルサービスのメリット】
(1)コスト面でのメリット
レンタルサービスを利用することで、コスト面で大きなメリットがあります。
まず、電気工事士技能試験の練習材料はそれぞれ高価であり、全てを揃えるとなると莫大な費用がかかります。
しかし、レンタルサービスを利用することで、必要な練習材料を手軽に借りることができます。
そのため、試験勉強に必要な費用を抑えることができます。
また、練習した材料をそのまま所有する場合、使い終わった後の処分にも費用がかかります。
しかしながら、レンタルサービスを利用すれば、使い終わった材料を返却するだけで済みます。
そのため、練習材料の処分にかかる費用も省くことができます。
このように、レンタルサービスを利用することで、試験勉強に必要な費用を抑えることができるため、お財布にやさしい練習ができます。
(2)受験前に試験条件に近い状況で練習できる
電気工事士技能試験は、実技試験であり、実際に電気設備を取り扱う能力が求められます。
そのため、試験条件に近い状況で練習することが大切です。
しかし、自宅や職場には試験で使用する設備がなかなか用意できないため、練習環境を整えることが難しいという人も多いでしょう。
そこで、レンタルサービスを活用することで、試験条件に近い状況で練習することができます。
例えば、電気工事士技能試験に必要な工具や材料をレンタルすることで、自宅や職場で練習することができます。
また、レンタルサービスでは、練習に必要な材料のセットが用意されているため、自分で必要なものを揃える手間や費用を省くことができます。
さらに、練習後は使い終わった材料の処理をする必要もないため、手軽に練習することが可能です。
しかもレンタルサービスは、一定期間利用することができるため、受験前に時間をかけて練習することができます。
また、レンタルサービスの中には、練習する場所や方法についてアドバイスを行ってくれるサポートもあるため、自己流で練習するよりも効率的な練習が可能です。
練習材料セットのレンタル、特に試験条件に近い状況で練習できる点に注目して、レンタルサービスを活用することで、受験前の練習を効率的に行うことができます。
(3)使い終わった材料の処理が不要
レンタルサービスを利用すると、練習に使った材料の処理が不要になります。
電気工事士技能試験に必要な材料は多岐にわたり、使用後には適切な処理が必要です。
例えば、配線器具や工具類などは適切に分別し、回収業者に渡す必要があります。
しかし、レンタルサービスを利用する場合、使用後は返却するだけでOKです。
このように、レンタルサービスを利用することで、材料の処理にかかる手間や時間を省くことができます。
また、材料が不要になってから捨てるまでの間に発生する費用や労力も、レンタルサービスを利用することで回避できます。
さらに、処分方法によっては環境にも悪影響を及ぼすことがあるため、適切な処理をすることは重要です。
レンタルサービスを利用することで、このような問題を回避できるため、手軽かつ環境に優しい練習が可能となります。
6.まとめ
(1)レンタルサービスを活用することで、お財布にもやさしい練習ができる
電気工事士技能試験は、合格するためには多くの練習が必要です。
しかし、練習に必要な材料や機器を揃えるとなると、それなりの費用がかかってしまいます。
そこで、レンタルサービスを利用することで、お財布にもやさしい練習ができるという利点があります。
例えば、電気工事士技能試験に必要な機器や材料には、配線盤や電気工具などがあります。
これらを購入するとなると、数万円から十数万円以上の出費が必要になります。
しかし、レンタルサービスを利用すると、必要な機器や材料を一時的に借りることができるため、費用を抑えて練習することができます。
また、レンタルサービスを利用することで、受験前に試験条件に近い状況で練習ができるというメリットもあります。
例えば、配線盤や電気工具などは、一般の家庭ではなかなか使用する機会がないため、受験前に使い慣れておくことができるのは大きな利点です。
さらに、使い終わった材料の処理が不要という点もメリットの一つです。
練習が終わった後に、材料を処分する手間やコストがかかりません。
また、レンタルサービスを利用することで、材料の保管場所や管理も不要です。
以上のように、レンタルサービスを活用することで、お財布にもやさしい練習ができるため、電気工事士技能試験に合格するためには積極的に利用したいものです。
(2)電気工事士技能試験に合格するために、効率的な練習が大切
電気工事士技能試験は、実技試験なので、実際に手を動かして操作や設置を行うことが求められます。
そのため、試験当日の緊張や不慣れさが合格率に大きな影響を与えます。
そのような状況下で、効率的に練習を行うことが合格への近道となります。
効率的な練習とは、試験条件に近い状況で練習を行うことです。
例えば、試験に使用される材料や工具をそろえることで、試験当日に必要な操作や設置ができるようになります。
また、時間制限や緊張感を醸し出すことも重要です。これらの要素を取り入れた練習を行うことで、本番に強い自信を持つことができます。
しかし、材料や工具を自分で揃えるのはコストがかかるため、レンタルサービスを利用することで費用を抑えつつ練習を効率的に行うことができます。
レンタルサービスには、練習材料セットのほか、工具や器具、測定器などがあります。そのため、自分が必要とするものを選んで借りることができます。
練習材料セットのレンタルについては、借りる期間や料金について確認する必要があります。
また、レンタル時には、材料の状態を確認して不備があればすぐに返却するようにしましょう。
返却時には、汚れや傷があった場合には追加料金が発生することもありますので、注意が必要です。
以上のように、効率的な練習を行うためには、試験条件に近い状況で練習を行い、レンタルサービスを活用して費用を抑えることが重要です。
合格への近道となる効率的な練習を心がけ、合格への道を切り拓いていきましょう。