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知らないと損!クリーニング店の裾上げ|料金相場と賢い頼み方のコツ

目次

クリーニング店で裾上げはできる!料金相場や期間、依頼の基本を解説

パンツやスカートの丈が合わなくなった時、「近所のクリーニング店で裾上げはできるのだろうか」と疑問に思う方もいるでしょう。

実は、多くのクリーニング店が衣類の洗濯サービスに加えて、裾上げなどの洋服お直しサービスを有料で提供しています。

これは、クリーニングの利用客から丈直しの要望が多いことに対応した便利なサービスです。

この記事では、クリーニング店での裾上げに関する料金相場、仕上がりまでの期間、依頼する際の基本的な流れや注意点について、専門的な視点から詳しく、そして分かりやすく解説していきます。

 

そもそもクリーニング屋さんで裾上げは頼めるの?

結論から言うと、多くのクリーニング店で裾上げを依頼することは可能です。

特に全国に店舗網を持つチェーン店では、受付サービスの一環として「洋服リフォーム」「お直し」という名称で裾上げを受け付けている場合が少なくありません。

ただし、注意点として、すべてのクリーニング店が自社内で作業を行っているわけではありません。

ほとんどの店舗では、お直し専門のスタッフや高価な業務用ミシンを常備しているわけではなく、提携している洋服お直し専門店や個人の縫製職人といった専門業者へ外部委託(外注)しているのが実情です。

このビジネスモデルにより、クリーニング店は専門的な設備投資をすることなく、お客様の幅広いニーズに応えることが可能になっています。

そのため、近所のお店に依頼する際は、まずサービスを提供しているかを確認することが重要です。

店頭に「洋服リフォーム」「パンツ裾上げ承ります」といったのぼりやポスターが掲示されているか、店内のサービスメニューに記載があるかなどをチェックしましょう。

確実なのは、電話で直接「ズボンの裾上げはお願いできますか?」と問い合わせることです。

 

【料金相場】パンツ・スカート・ジーンズの裾上げはいくら?

クリーニング店に裾上げを依頼した場合の料金は、衣類の種類、デザインの複雑さ、そして仕上げ方によって大きく変動します。

一般的な料金相場としては、ビジネス用のズボンやスラックスで最もシンプルな「シングル仕上げ」の場合、1,000円から2,000円程度が目安です。

裾を折り返す「ダブル仕上げ」にすると、少し手間がかかるため1,500円から2,200円程度になります。

一方で、ジーンズや綿パンツといったカジュアルな衣類は、800円から1,500円程度と、スラックスよりやや安価に設定されていることが多いです。

スカートの裾上げは、フレアやプリーツといったデザインの複雑さや、裏地の有無によって料金が大きく変わり、2,000円から4,000円程度が相場となります。特に裾周りが広いデザインほど、料金は高くなる傾向にあります。

これらはあくまで基本的な料金であり、シルクのようなデリケートな素材や、特殊な縫製が必要な場合は追加料金が発生することもあります。

正確な金額を知るためには、依頼したい衣類を店舗に持ち込み、見積もりを出してもらうのが最も確実な方法です。

 

裾上げにかかる日数は?即日仕上げは可能?

クリーニング店に裾上げを依頼した場合、仕上がりまでにかかる日数は、通常3日から1週間程度を見ておくのが一般的です。

これには明確な理由があり、前述の通り、多くのクリーニング店が裾上げ作業を外部の専門業者に委託しているためです。

具体的には、「店舗で受付→お直し業者へ配送→お直し作業→店舗へ返送」という工程を経るため、どうしても物理的な運搬時間が必要になります。

また、店舗の混雑状況、特に衣替えでクリーニングの依頼が集中する春や秋の繁忙期、あるいは週末に依頼が重なった場合などは、通常よりも納期が長くなる可能性があります。

残念ながら、このような事情からクリーニング店で「即日仕上げ」に対応している店舗は非常に少ないのが現状です。

もし急ぎで裾上げが必要な場合は、洋服のお直し専門店に直接持ち込む方が早いでしょう。

特定の日までに必ず仕上げてほしいという要望がある場合は、依頼する前に必ず店舗へ納期を確認し、対応が可能かどうかを相談することが不可欠です。

時間に余裕を持って依頼することを心がけましょう。

 

【大手チェーン比較】裾上げサービスがあるクリーニング店と料金一覧

ここでは、裾上げサービスを提供している代表的な大手クリーニングチェーンの料金やサービス内容を紹介します。

お近くの店舗を選ぶ際の参考にしてください。ただし、料金は店舗や地域によって異なる場合があるため、あくまで目安としてお考えください。

 

ホワイト急便の裾上げ料金とサービス内容

全国的な店舗網を誇るホワイト急便では、多くの店舗で洋服のリフォームサービスを提供しており、裾上げもその中に含まれます。

料金の目安として、ズボンの裾上げは最もシンプルな三つ折り仕上げで1,000円から、ビジネススーツで一般的なシングル仕上げは1,100円から、カジュアルな印象のダブル仕上げは1,500円からとなっています。

スカートの裾上げも可能で、シンプルなデザインのものであれば2,000円程度から依頼できます。

日常的に着用する衣類の裾上げを手軽に頼みたい場合に便利な選択肢です。

ただし、フランチャイズ展開のため店舗によって料金やサービス内容が異なる場合があるため、利用する際は最寄りの店舗へ直接確認することをおすすめします。

 

ポニークリーニングの裾上げ料金とサービス内容

首都圏を中心に展開するポニークリーニングでも、一部店舗でリフォームサービスとして裾上げを受け付けています。

料金体系は各店舗の裁量で設定されていることが多く、公式サイトにも一律の料金表は掲載されていません。

参考価格として、スラックスの裾上げで2,100円から、スカートは3,300円からといった料金設定の店舗もあるようです。

クリーニングと同時に依頼できるため利便性は高いですが、正確な料金や納期については、利用を検討している店舗へ事前に電話などで問い合わせて詳細を確認するのが最も確実な方法と言えます。

 

白洋舍の裾上げ料金とサービス内容

高品質なサービスで定評のある白洋舍でも、オプションサービスとして衣類のリフォームを受け付けています。

裾上げもその一つですが、料金は固定価格ではなく、衣類の種類や素材、デザインの複雑さをスタッフが確認した上で個別に見積もりを行う方式をとっています。

そのため、依頼したい衣類を一度店舗に持ち込み、相談する必要があります。

料金は他のチェーン店と比較して高めになる可能性がありますが、その分、大切な衣類や高級ブランド品でも安心して任せられる、丁寧な仕上がりが期待できるでしょう。

 

【地域別】近所の裾上げ対応クリーニング店(ルビー、マミー等)の探し方

お住まいの地域に根差したクリーニング店、例えばクリーニングルビーやマミークリーニングなどでも、裾上げサービスを提供している場合があります。

大手チェーン以外のお店を探す際は、Googleマップやインターネットの検索エンジンで「(お住まいの地域名) クリーニング 裾上げ」「(気になる店名) 料金」といったキーワードで検索するのが効率的です。また、昔ながらの方法ですが、お店の店頭に「洋服リフォーム」「パンツ裾上げ承ります」といったのぼりやポスターが掲げられていないかを確認するのも良い方法です。

 

ネット宅配クリーニングでも裾上げは頼める?

近年利用者が増えているネット宅配クリーニングでも、裾上げサービスを提供している業者があります。

「リアクア」「ランドリーバスケット」といったサービスでは、有料オプションとしてパンツやスカートの裾上げを依頼することが可能です。

自宅にいながらクリーニングから裾上げまで完結するのは、忙しい方にとって大きな魅力です。

ただし、対面での細かいニュアンスの伝達が難しいため、依頼書に希望の長さを正確に記入したり、自分でマチ針を打ったりといった作業が必要になります。

一方で、「リナビス」「ラクリ」のように、簡単なほつれ修理やボタン付けは無料「おせっかいサービス」として提供していても、本格的な裾上げには対応していないサービスも多いため、利用前には公式サイトで対応可能な修理の範囲をしっかり確認することが大切です。

 

クリーニング店へ裾上げを依頼する流れと準備するもの

クリーニング店でスムーズに、そして満足のいく仕上がりで裾上げを依頼するために、基本的な手順や事前に準備しておくと良いものを解説します。

少しの準備で、失敗を防ぎ、仕上がりの満足度が大きく変わることもあります。

 

裾上げ依頼の基本的な手順【来店から受け取りまで】

まず、裾上げを依頼したい衣類を持って店舗へ行きます。

受付で「このズボンの裾上げをお願いしたいのですが」と伝え、スタッフの案内に従います。

次に、最も重要な工程である「どのくらいの長さに仕上げたいのか」を伝えます。

もし店内に試着室があれば、その場で履いて、仕上がりたい位置をスタッフに伝えてピンで留めてもらうのが最も確実で間違いのない方法です。

長さが決まったら、料金と仕上がり予定日を確認し、お客様控えの伝票を受け取ります。

指定された仕上がり日以降に、その伝票を持って再度来店し、品物を受け取ります。

受け取り時には、その場で仕上がりの長さに問題がないか軽く確認するとより安心です。

 

来店時に必要な持ち物リスト

裾上げを依頼する際は、対象の衣類を持参するだけで基本的には問題ありません。

しかし、より正確で理想的な仕上がりを求めるなら、ぜひ準備していただきたいものがあります。

それは、普段そのズボンやスカートと一緒に履く「靴」です。

スニーカーとヒールのあるパンプスでは、靴のかかとの高さが違うため、最適な裾の長さは数センチ単位で変わってきます。

靴を履いた状態で長さを決めることで、「思っていたより短かった(長かった)」という失敗を防げます。また、もう一つの確実な方法は、見本となるちょうど良い長さのズボンを一緒に持っていくことです。

これにより、口頭での「あと2センチ短く」といった曖昧な指示による認識のズレを完全に防ぐことができます。

 

仕上がりの種類(シングル・ダブルなど)はどう伝える?

スーツのスラックスなどを裾上げする場合、仕上げ方には主に「シングル」「ダブル」があります。

シングルは裾に折り返しがなく、すっきりとした見た目で、ビジネスやフォーマルな場面に適しています。

一方、ダブルは裾を外側に折り返した仕上げで、重みがつくことでパンツのラインが綺麗に見える効果があり、シングルよりもややカジュアルでクラシックな印象を与えます。

どちらの仕上げを希望するのか、依頼時に明確に伝えましょう。

特に指定がない場合、元のデザインと同じ仕上げにされることがほとんどですが、イメージチェンジをしたい場合は忘れずに伝えることが重要です。

ジーンズの場合は、ヴィンテージ感を出す「チェーンステッチ」という特殊な縫い方もありますが、専用ミシンが必要なため、対応可能か事前に確認しましょう。

 

裾上げテープで直した服はクリーニングに出せる?知っておきたい注意点

急いでいる時や応急処置として非常に便利な裾上げテープですが、テープで補修した衣類をクリーニングに出す際には、いくつか知っておくべき注意点があります。

トラブルを避けるためにも、ぜひ覚えておいてください。

 

裾上げテープ付きの衣類をクリーニングに出すとどうなる?

裾上げテープで補修した衣類も、基本的にはクリーニングに出すことが可能です。

しかし、クリーニングの過程で問題が発生する可能性があります。

ドライクリーニングで使用される有機溶剤は、テープの接着剤を溶かしてしまうことがあります。また、洗浄後の乾燥やプレス工程でかかる高い熱によって、粘着力が弱まり、裾が剥がれてしまうことも少なくありません。

一度や二度の洗濯で必ず剥がれるわけではありませんが、裾上げテープはあくまで一時的な補修方法であり、恒久的なものではないと認識しておくのが良いでしょう。

最悪の場合、剥がれたテープや溶けた接着剤が衣類の他の部分や、他のお客様の衣類に付着してしまうリスクもあります。

 

剥がれかけの裾上げテープはどうすればいい?

裾上げテープが剥がれかけている状態のままクリーニングに出すのは、トラブルの原因になりかねないため避けた方が賢明です。

もし可能であれば、クリーニングに出す前にご自身でテープを完全に剥がしてしまうのが最も安全です。

アイロンを当てて接着剤を温め直しながらゆっくり剥がしたり、市販のシール剥がし剤を使ったりする方法があります。

もし自分で剥がすのが難しい場合や、生地を傷めそうで不安な場合は、クリーニング店に持ち込む際に「裾上げテープが付いているのですが」と正直に申告しましょう。店舗によっては、追加料金でテープの除去作業を行ってくれる場合もあります。

 

クリーニング店に断られてしまうケースとは?

衣類の状態によっては、裾上げテープで補修された衣類のクリーニング自体を断られることもあります。

例えば、テープの粘着剤が生地に広範囲に染み出してベタついている場合や、熱に弱いシルクやナイロンといったデリケートな素材に強力な接着テープが使用されている場合などです。

これは、クリーニング処理によって生地そのものを傷めたり、シミを広げたりと、状態をさらに悪化させてしまうリスクを避けるための、クリーニング店側の防衛策です。

心配な場合は、事前に店舗に衣類を持ち込んで相談し、受け付けてもらえるか確認しましょう。

 

自分で直す?お店に頼む?クリーニング店の裾上げメリット・デメリット

裾上げには、自分で直す方法の他に、クリーニング店や洋服お直し専門店に依頼する方法があります。

ここでは、特にクリーニング店に依頼する場合のメリットとデメリットを深く掘り下げて整理し、どのような人におすすめなのかを解説します。

 

プロに頼む最大のメリット|仕上がりの美しさと手間いらず

クリーニング店に裾上げを依頼する最大のメリットは、やはりプロによる美しい仕上がりと、自分で作業する手間が一切かからない点に尽きます。

縫い目がまっすぐで、生地のつっぱりや引きつれがなく、適切な色の糸で仕上げられた裾は、見た目の印象を大きく左右します。

ミシンを持っていない方や裁縫が苦手な方でも、確実に見栄え良く仕上げてもらえる安心感は大きな価値があります。また、クリーニングのついでに依頼できるため、衣類のメンテナンスを一度に済ませられる利便性も大きな魅力です。

全国に多数の店舗があるため、生活動線の中でアクセスしやすく、気軽に依頼できる点もメリットと言えるでしょう。

 

クリーニング店に頼むデメリット|費用と時間

一方で、デメリットも存在します。一つは、料金が割高になる可能性があることです。

前述の通り、多くのクリーニング店は裾上げを外部に委託しているため、その仲介手数料(マージン)が料金に上乗せされることがあります。

お直し専門店に直接依頼するよりも、数百円から千円程度高くなるケースも珍しくありません。また、外部業者との物理的なやり取りが発生するため、お直し専門店に直接依頼するよりも仕上がりまでに時間がかかる傾向があります。

急いでいる場合には不向きです。

さらに、受付スタッフが必ずしも洋服お直しの専門知識を持っているわけではないため、「こんな風にしてほしい」という細かいニュアンスが伝わりにくかったり、専門的な相談が難しかったりする可能性がある点もデメリットとして挙げられます。

 

こんな人はクリーニング店への依頼がおすすめ!

以上のメリット・デメリットを踏まえると、クリーニング店への裾上げ依頼は、「仕上がりの美しさを最優先し、多少の費用や時間がかかっても自分で手間をかけたくない」という方におすすめです。また、「クリーニングに出したい衣類が複数あり、そのついでに裾上げも一度に済ませたい」という多忙な方にとっても、ワンストップで用事が済むため非常に便利なサービスです。

特に、デザインがシンプルで一般的なパンツやスカートの裾上げであれば、クリーニング店でも十分に満足のいくサービスを受けられるでしょう。

 

クリーニングの裾上げに関するよくある質問(Q&A)

最後に、クリーニング店の裾上げサービスに関して、お客様から寄せられることの多い質問とその回答を、より詳しくまとめました。

 

クリーニングなしで「裾上げだけ」の依頼はできる?

はい、多くの店舗でクリーニングをせずに「裾上げだけ」を依頼することが可能です。

洋服のリフォームサービスを独立したメニューとして提供しているお店が多いため、修理のみの利用も問題ありません。

ただし、お直し専門店ではないため、マナーとして、これから作業する職人さんのことを考え、ひどく汚れた状態や臭いがする状態の衣類を持ち込むのは避けた方が良いでしょう。

清潔な状態で持ち込むのがお互いにとって気持ちの良い取引の基本です。

 

ジーパンなど厚手の生地や特殊な素材も対応可能?

ジーパン(デニム)のような厚手の生地も、基本的には対応可能です。

ただし、非常に分厚い生地の場合、店舗が提携している業者の設備(ミシンや針)では対応できず、追加料金が発生したり、稀に断られたりする可能性もゼロではありません。また、ベルベット、皮革、ビニール素材、ダウンジャケット、 heavily beaded or sequined fabrics(ビーズやスパンコールが多用された生地)など、特殊な素材や構造の衣類については、専門的な技術が必要なため対応できない場合がほとんどです。

特殊な衣類の裾上げを希望する場合は、お直し専門店、特にその素材を専門に扱うお店に相談するのが確実です。

 

万が一、裾上げに失敗された場合の保証はある?

仕上がりの長さが依頼と明らかに違ったなど、万が一お店側のミスで裾上げに失敗があった場合は、無償での再修理に応じてもらえるのが一般的です。

受け取りの際には必ず仕上がりを確認し、問題があればその場で伝えましょう。

トラブルを避けるためにも、依頼時には仕上がり寸法を明確に伝え、伝票にも「股下〇〇cm仕上げ」といった具体的な数値を記録してもらうことが非常に重要です。

口頭の指示だけでなく、書面で証拠を残すことが、万が一の際の円滑な交渉につながります。

なお、業界には「クリーニング事故賠償基準」というものがあり、補償の際のガイドラインとなっています。

 

クリーニングと裾上げは一緒に頼むとお得になる?

店舗によっては、クリーニングとリフォームサービスをセットで利用することで、合計金額から割引が適用されるキャンペーンを実施している場合があります。

特に衣替えのシーズンなどには、販促としてこうしたサービスが見られることがあります。

必ずしも常にお得になるわけではありませんが、依頼する際に「クリーニングも一緒にお願いするのですが、セット割引のようなものはありますか?」と一言確認してみる価値はあるでしょう。また、その店の会員になることで、修理料金も含めて常時割引が受けられる場合もあります。

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